褒めるを科学しよう。社内表彰式・社内イベントが見直されている訳。

最近「褒める」ということがいかにいい効果を及ぼしているかということが、

言われるようになってきました。

これまでは経験則として「褒めたらその気になってくれた!」とか

「褒め続けたら前向きな性格に代わってきた!」というものでしたが、

世界ではその裏で科学的な検証が行われ、その効果を実証していたのです。

 

近年、会社の風土も変わってきています。

働き方改革や、従業員満足、働き甲斐、等の言葉が増えてきていることを背景に、

社内イベントの見直しも図られてます。

例えば、運動会の復活などが一番分かりやすい事例かもしれません。

表彰式などもブラッシュアップをしている企業が多くあるようです。

褒める場・認める場を増やし、それぞれの承認欲求を満たすことのできるような場面作りが

望まれているのかもしれません。

 

生理学的実証その①

2012年にアメリカのオンライン科学誌「プロスワン」に掲載された記事によると、

日本のとある生理学研究所が行った実験で「運動トレーニングをした際に他人から褒められると、

上手に運動技能を取得できる」ということを証明したと発表されました。

この実験は、右利きの成人男女48人にキーボードの「1」から「4」のキーを使った5桁の数字を、

左手で決められた順番で、できるだけ速くたたく運動を覚えてもらい、

運動直後に以下の3グループに分けて行いました。

① 自分が褒められる

② 他人が褒められるのを見る

③ 自分の成績をグラフだけで見る

 

翌日、覚えた順番通りにキーボードを何回たたけるかの伸び率を計測した実験すると、

① 20%の伸び

② ③とも13~14%の伸び

この結果を意味することは「褒められたことで脳内に快感物質のドーパミンが分泌され、

その記憶が翌日まで継続し、その結果良い成績が残せた」というもので、

担当者によれば今後は教育やリハビリの現場に応用できるであろうと述べています。

 

生理学的実証その②

2010年にアメリカで行われた国際研究(日本の研究チームも参加)では、

179人の脳卒中の患者に対し歩行のリハビリ訓練において「褒められた患者」の方が

「褒められなかった患者」よりも、歩行スピードが断然に早くなった、

という研究結果がまとめられました。

その結果は「褒められた患者」のグループが10秒間で9.1m歩けるようになった一方で、

「褒められなかった患者」のグループは7.2mに留まりました。

 

リハビリ開始前からの改善効果はおよそ1.8倍の差があったのです!

もちろん全く同じ環境で、全く同じ内容のリハビリをしたことは言うまでもありません。

この研究を担当したUCLAの担当教授は「最新のリハビリ器具や医薬品でも、

これほどの効果をあげるのは容易ではない」と述べています。

 

その背景にあるのが「脳の報酬システム」といわれるもので、

簡単に言えば脳は何らかの欲求が満たされたときに活性化してその時に覚えた快感を

維持継続しようと自動的に動き始めようとする仕組みです。

 

そういった神経回路が「褒められる」ことで形成され、

その人の行動にまで変化を及ぼしているというメカニズムなのです。

 

生理学的実証その③

アメリカで3万人の子供が参加して行われた大規模調査でも生理学的な実証データがあります。

これは単に結果だけを褒めただけでなく、そのプロセスにも着目して褒めることでその後の考え方や

行動が良い方向に変化したというものです。

具体的には「成績が上がった」ことなど理由に褒めてご褒美を与えたグループよりも

「真面目に本を読んだ、きちんと宿題を終えた」といったプロセス行動に対し褒めて

ご褒美を与えたグループのほうが、その後の行動や考え方が望ましい方向に向かい、

結果総合的に成績が上がったというものです。

 

ここで考察すべきは、結果に対する「褒め」とともに、

その途中にある努力をしている行動を見てもらい、認めてもらうことで更なる快感が増すということです。

子供とはいえ個人としての尊厳をしっかりと認めてもらい、

承認されたという意識が大きな成果に結びついているということは言うまでもありません。

 

「褒め」の応用

ここに示した3つの例からわかるように、褒めることで大きな変化が生まれています。

それは、周囲はもとより本人にとっても非常に有利であることは間違いありません。

このように「褒める」ということ家庭や組織、職場といったところでも広く応用できるばかりか、

対人関係の構築にも大きな役割を果たしてくれるものだということが理解できます。

 

いかがでしたでしょうか?

「褒める」ということは、とても価値があります。

しかし間違えてはいけないのは、経営には厳しい場面ももちろん必要です。

良いところは徹底的に褒め、改善点は徹底的に話し合う。

このスタンスを社内イベントで設計していくことが担当者に求められています。

 

徹底的に褒める事例はこちらから

 

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