相談コーナー
【社内イベント相談コーナー】上司の承認をスムーズに取るには、どうすればいいですか?
今度、上司に企画を報告し承認を取りたいと思います。承認をスムーズに進めるためにどのように進めたらよいでしょうか?
承認がなかなか下りないとき、担当者が感じやすいモヤモヤ
社内イベントの企画をまとめて上司に説明したものの、
「うん、ちょっと考えさせて」「一回持ち帰るね」と言われたまま、話が前に進まない。
そんな状況に心当たりがある担当者さんは、かなり多いと思います。
否定されたわけではない。でも承認もされない。何を直せばいいのかも分からない。
その状態が続くと、「この企画、ダメなのかな」「自分の説明が下手だったのかもしれない」と、だんだん自信がなくなってきますよね。
GROWSに相談に来られる方の中でも、この止まっている時間が一番つらいという声は本当によく聞きます。ただ、ここで知っておいてほしいのは、承認がすぐに下りないからといって、企画そのものが否定されているわけではない、ということです。多くの場合、話が止まっている理由は、企画の良し悪しとは別のところにあります。
上司の方は多くの判断を行ったり、情報を整理しなくてはいけないことも多々あります。イベントだけのことを考えることは難しいため優先順位がすれ違うこともしばしばあります。
上司が承認に慎重になる理由を、少しだけ想像してみる
上司や決裁者の立場で社内イベントを見ると、担当者とはまったく違う景色が見えています。
イベントの中身よりも先に、「この企画を他の人に説明できるか」「何かあったときに責任を取れるか」という視点がどうしても入ってきます。
予算を使う以上、経営層や他部署から聞かれることもありますし、「なぜ今このイベントをやるのか」「やらなかった場合はどうなるのか」といった質問を想定しておく必要もあります。
そのため、上司が慎重になるのは、担当者さんを信用していないからではありません。むしろ、会社全体を背負って判断しなければならない立場だからこそ、簡単に「いいね」と言えないケースが多いのです。この前提を理解しておくと、承認が進まない状況を、少し冷静に受け止められるようになります。
GROWSが考える、承認されやすい相談の出し方
承認を取りに行くとき、多くの担当者がやってしまいがちなのが、「完成した企画を一気に見せる」ことです。でも実は、それが話を難しくしてしまうこともあります。
GROWSでは、企画の前に、まず「考え方」を共有することを大切にしています。なぜこのイベントをやろうとしているのか。今、社内でどんな課題を感じているのか。そのうえで、どんな状態を目指したいのか。
この背景が共有できていない状態で企画だけを出してしまうと、上司は判断に迷います。承認とは、正解を当てにいく作業ではなく、「この方向で進めていいか」を判断する行為です。その判断材料を、先にきちんと渡せているかどうかが、承認のスムーズさを大きく左右します。
上司への説明で意識したい、いくつかのポイント
上司に説明するときは、「すべて決まっています」という形で出す必要はありません。むしろ、決まっていることと、これから相談したいことを分けて話した方が、承認は進みやすくなります。
また、選択肢がある場合は、「A案とB案で迷っています」と整理して出すのもおすすめです。上司にゼロから考えてもらうより、選ぶ立場になってもらう方が、判断は圧倒的にしやすくなります。
さらに意識したいのが、「今回はやらないこと」を伝えることです。あれもこれも盛り込まない姿勢が見えると、企画全体のバランスが伝わりやすくなり、安心して承認しやすくなります。
承認が一度で下りなくても、それは失敗ではありません
企画を出して修正が入ると、「また直しか…」と気持ちが落ちることもありますよね。でも、そのやり取り自体が無駄になることはほとんどありません。
上司の反応をよく聞いてみると、「ここが気になっている」「この説明が足りない」という判断軸が見えてくることがあります。それが分かれば、次に企画を出すときは、かなり楽になります。
承認は一発で取るもの、と思いがちですが、実際にはすり合わせのプロセスであることがほとんどです。社内イベントは、企画だけでなく、承認まで含めてプロジェクト。その一部だと捉えられるようになると、気持ちも少し軽くなるはずです。

どうしても噛み合わないときの、ひとつの考え方
それでも、どうしても話が噛み合わないことはあります。目的は伝えているつもりなのに、承認が進まない。何を直せばいいのかも分からない。そんな状況に陥ることも、決して珍しくありません。
そういうときは、社内だけで抱え込まず、第三者に一度話してみるのもひとつの方法です。
誰かに説明しようとするだけで、自分の考えが整理されることも多いからです。
GROWSでも、「承認の整理を一緒にしてほしい」という相談はよくあります。企画が完成していなくても問題ありません。上司の承認を取ること自体を、担当者ひとりで背負う必要はない。僕らはそう考えています。
上司の承認を取るときのポイント
- 承認を取ること自体を、ひとりで抱え込まない
- いきなり企画内容から説明しない
- なぜ今このイベントをやるのか、背景を先に共有する
- 目的は完璧に言い切ろうとしない
- 「今の時点では」という前提で話してよい
- 決まっていることと、未確定なことを分けて伝える
- 上司に判断してほしいポイントを明確にする
- 選択肢はA案・B案の形で提示する
- 正解を当てにいかず、選んでもらう姿勢を持つ
- 今回やらないことをあえて伝える
- あれもこれも盛り込まない
- 承認が一度で下りなくても失敗と捉えない
- 修正や質問から、上司の判断軸を読み取る
- 承認プロセスもプロジェクトの一部と考える
- 話が噛み合わないときは第三者に整理を依頼する
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