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社内イベントの目的とは?うまくいかない会社に共通する考え方を教えます。


社内イベントがうまくいかない原因は、企画や演出の問題ではなく、目的が整理されないまま進んでしまうことにあります。目的が後付けだったり、複数の狙いを詰め込みすぎると、判断がぶれて準備も苦しくなります。一方で、目的が一本通っていれば、企画選びや調整は驚くほど楽になります。大切なのは立派な言葉ではなく、自分たちが何のためにやるのかを腹落ちする形で整理することです。


「目的は何ですか?」と聞かれて、言葉に詰まる理由

社内イベントの相談を受けていると、ほぼ必ず聞く質問があります。
「今回のイベントの目的は何ですか?」という問いです。

すると、多くの担当者の方が一度、少しだけ間を置きます。
「社員のモチベーション向上です」とか、「一体感を高めたくて」と答えてくれるのですが、その言葉に自分自身があまり納得できていない空気を感じることも少なくありません。

これは決して、担当者さんの準備不足や理解不足ではありません。
むしろ逆で、ちゃんと考えようとしているからこそ、簡単に言葉にできないのだと思っています。

社内イベントの目的は、企画書に書くための正解ワードではありません。
それなのに、いつの間にか「それっぽい言葉」を用意する作業になってしまう。

ここからがイベントの難しさが始まります。

この記事では、
なぜ社内イベントの目的が曖昧になりやすいのか
うまくいかない会社に共通する考え方は何なのか
を、現場目線で整理していきます。

社内イベントの担当者になると、思っていた以上に考えることや決めることの多さに気づきますよね。普段参加者目線で見ていたものが全く違う視点になります。


社内イベントの「目的」は、だいたい後付けになりやすい

多くの社内イベントでは、目的よりも先に企画が動く傾向が強いです。
「そろそろ周年だから」「毎年やっているから」「他社もやっているから」。理由はさまざまですが、イベントを、やる前提で話が進むケースは少なくありません。

そうなると、目的はあとから整えられます。
すでに決まりかけている企画に、説明用の言葉を当てはめていく感覚です。

この状態が悪いわけではありません。現場ではよくあることです。
ただ問題なのは、その目的が分自身の判断軸として機能していないことです。

上司に説明するためには使えるけれど、企画を選ぶとき、削るとき、迷ったときに助けてくれない。
結果として、「これで合っているのか分からない」という不安を抱えたまま、イベント準備が進んでいきます。

目的は、考えていないのではなく、考えきれていない
ここに、最初のつまずきがあります。

もしかしたら、「ドキッ!」とした方もいるのではありませんか?すべてが同時進行で進むことも多いため、計画を立てながら少しずつ前進していくことが制作業務では求められます。


うまくいかない会社ほど、目的を一つに絞れない

社内イベントがうまくいかないケースを振り返ると、目的が一つに定まっていないことがとても多いです。

経営は「想いを伝えたい」と言い、人事は「エンゲージメントを高めたい」と考え、現場は「楽しい場にしてほしい」と期待する。
どれも間違っていませんし、どれも大切です。

ただ、それをすべて一つのイベントで叶えようとすると、話は急に難しくなります。
結果として、「全部少しずつ」になり、どれも強く残らないイベントになってしまいます。

目的が複数ある状態は、一見すると前向きで欲張りなように見えます。
ですが実際には、判断基準が存在しない状態でもあります。

企画を選ぶとき、演出を決めるとき、予算を調整するとき。
毎回その場の空気や声の大きさで決まってしまい、担当者の負担だけが増えていきます。

目的を一つに絞ることは、可能性を狭めることではありません。
むしろ、イベントを成立させるための前提条件です。


「盛り上げること」が目的になると、迷走しやすい

社内イベントの目的として、もっともよく聞く言葉の一つが「盛り上げたい」です。
この言葉自体は、決して悪いものではありません。

ただ、「盛り上げること」を目的にしてしまうと、イベントは迷走しやすくなります。
なぜなら、盛り上がりには終わりがないからです。

もっと派手にした方がいいのではないか。
もっと分かりやすい演出が必要なのではないか。
そうやって手段が増え続け、判断がどんどん難しくなっていきます。

そしてイベントが終わったあと、よく聞くのが
「盛り上がったけど、で、何だったんだろう?」という声です。

盛り上がりは、目的ではなく結果です。
何かを伝えたい、共有したい、確認したい。その延長線上に盛り上がりがあるべきで、逆ではありません。

この順番を取り違えると、イベントは一気に不安定になります。

イベントが盛り上がることはとても重要です。ただ、盛り上がればよいというものでもないので、盛り上がり要素は持ちつつ、目的を達成できるような、少し車内が良くなるような企画を考えていきましょう!


目的が整理されているイベントは、判断が驚くほど楽になる

一方で、目的がしっかり整理されているイベントは、準備が驚くほどスムーズに進みます。

企画を選ぶときも、「この目的に合っているか?」という一つの軸で判断できます。
演出を足すか迷ったときも、「今回はそこまでやらない」という決断が自然にできます。

関係部署との調整も楽になります。
なぜその判断をしたのかを、感覚ではなく言葉で説明できるからです。

ここで大事なのは、目的がイベントを縛るものではないということです。
むしろ、担当者を助けてくれる存在になります。

判断に迷ったとき、誰かに説明するとき、立ち返る場所がある。
それだけで、イベント準備のストレスは大きく変わります。


社内イベントの目的は「きれいな言葉」である必要はないのです。

目的を考えるとき、多くの担当者が「ちゃんとした言葉」にしようとします。
ですが、社内イベントの目的は、必ずしも外に向けた美しい言葉である必要はありません。

「今回のイベントでは、経営の考えをちゃんと理解してもらいたい」
「この一年を、きちんと区切りたい」
そんな、少し生々しい言葉でも十分です。

大切なのは、自分自身が腹落ちしているかどうかです。
説明が上手いかどうかではありません。

社内向けのイベントだからこそ、内向きの言葉でいい。
その言葉が、判断の軸として機能するかどうかがすべてです。


まとめ|社内イベントがうまくいくかどうかは、目的の整理でほぼ決まる

社内イベントがうまくいかない原因は、企画力や演出力ではないことがほとんどです。
その前に、目的が整理されているかどうか。ここで結果はほぼ決まります。

目的が曖昧なまま進めば、判断は苦しくなり、予算も膨らみ、担当者だけが疲弊します。
逆に、目的が一本通っていれば、シンプルな内容でも意味のあるイベントになります。

まずやるべきことは、「良い企画を考えること」ではありません。
目的を考えることでもなく、整理することです。

ここが整えば、社内イベントはずっとやりやすくなります。

社内イベントにお悩みの際は、是非GROWSまでご相談ください!

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このコラムを書いた人

株式会社GROWS

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