1. 一方通行のイベントから脱却しよう
キックオフイベントは、新たなプロジェクトや年度の始まりを社員全員で共有する重要な場です。しかし、よく見られる形式が、会社側が一方的に情報を伝える「一方通行のイベント」です。これでは、社員のモチベーションや関心が高まりにくく、会社全体の一体感が生まれにくい問題があります。
最近では、参加者全員が主体的に関わる「双方向型のイベント」が注目を集めています。これにより、イベントが単なる情報提供の場から、社員全員が一体感を感じる有意義な場へと変わります。双方向型イベントのポイントと実現方法を、初めてイベントを担当する方にも分かりやすく解説していきます。
2. 双方向のキックオフイベントとは?
双方向型イベントとは、参加者がただ聞くだけではなく、意見を出し合い、議論に参加する仕組みを取り入れた形式のイベントです。従来のプレゼン形式では情報の受け手に留まっていた社員が、双方向イベントでは主役となります。
例えば、事前に社員からテーマに関する意見を募り、イベント当日にグループで議論する形式や、リアルタイムで投票やアンケートを行う仕組みを取り入れることが可能です。これにより、参加者全員が自分の意見が反映される場を実感できます。
双方向イベントがもたらす最大の利点は、参加者が「会社の一員」としての実感を得られる点です。一方的な情報伝達だけでは達成できない、モチベーションの向上や企業全体の方向性の共有が可能になります。
3. 双方向イベントを実現するためのアイデア
双方向型のイベントを実現するには、いくつかの具体的な手法があります。以下のアイデアを活用して、次回のキックオフイベントをより魅力的なものにしましょう。
- ワークショップ型セッション 社員を数名のグループに分け、特定のテーマについてディスカッションする時間を設けます。例えば、今年度の目標を達成するためのアイデアを話し合い、全体で共有する形式が効果的です。これにより、社員全員が目標に対する共通理解を深め、一体感を醸成できます。
- リアルタイム投票やアンケート ツールを活用して、参加者がその場で意見を投票できる仕組みを取り入れてみてはいかがでしょうか。具体的には、「最も関心のあるプロジェクトテーマを選ぶ」や「課題解決の優先順位を決める」といった内容をイベントの中でリアルタイムで決定していきます。これにより、社員の意見が即座に反映され、意思決定に対する納得感が高まります。
- ハイブリッド型イベント オンライン参加者とオフライン参加者をつなぎます。例えば、リモート参加者がリアルタイムで質問できる環境や、画面共有による視覚的な共有が効果的です。これにより、場所を問わず全員が参加感を持つことができます。
- パネルディスカッションと質疑応答 社内のリーダーやプロジェクトリーダーが登壇し、テーマについて議論を交わします。その後、参加者から質問を受け付けることで、直接的なコミュニケーションを実現します。これにより、経営陣と社員の距離が縮まり、意見交換が活発化します。
- ゲーム形式のアイスブレイク イベント冒頭に、全員が参加できる簡単なゲームを取り入れます。例えば、チーム対抗クイズや、会社の歴史に関するトリビアゲームを実施することで、参加者の緊張をほぐし、活発な意見交換を促進できます。
4. 成功する双方向イベントの設計ポイント
双方向イベントを成功させるためには、事前の準備が重要です。以下のポイントを押さえて設計を進めましょう。
- 事前アンケートで参加者を巻き込む イベント前にアンケートを実施し、「今年度の課題は何か」「どのようなテーマに興味があるか」などの質問を集めます。例えば、Googlefoamなどを利用して簡単に回答できるようにすることで、多くの社員から意見を集めることが可能です。このプロセスにより、社員がイベント前から企画に参加している感覚を得られるようになります。
- ファシリテーターを配置 双方向性を円滑に進行するために、経験豊富なファシリテーターを配置しましょう。例えば、グループディスカッションでは、議論が一部の参加者に偏らないように進行をコントロールし、全員の意見が出るようにサポートすることが重要です。具体的には、事前に話し合うテーマを明確化し、参加者に簡単なガイドラインを配布することでスムーズな議論を促進します。
- テクノロジーを活用 リアルタイムでの意見交換を支えるツール(SlidoやMentimeterなど)を活用してみましょう。例えば、「今年最も注目すべきプロジェクトは?」といった質問を投げかけ、全員がスマートフォンから簡単に投票できる仕組みを作ることで、意見を即座に集計し、結果をその場で共有することができます。この方法は、時間を効率的に使いながら参加者全員を巻き込む効果的な手段です。
- アナログな意見交換の仕組みを導入 テクノロジーが苦手な参加者もいることを考慮し、紙を使ったアイデア共有や模造紙でのグループワークを取り入れるのも効果的です。例えば、グループごとに模造紙と付箋を配布し、「会社の強みと弱みをリストアップする」というテーマでブレインストーミングを行います。その後、模造紙を壁に貼り出し、各グループが発表を行うことで、全体での共有と議論を促進できます。
5. 双方向イベントの成功事例
- グローバル企業の成功例 世界各地の社員がオンラインで参加し、全員がアイデアを出し合える双方向型ワークショップを実施。例えば、各国の市場課題をテーマにディスカッションを行い、その結果を共有する形式を採用。結果、グローバルチーム全体の目標が明確化され、社員のモチベーションが向上するきっかけを作ることが出来ました。
- 中小企業のチャレンジ例 社員全員がテーマに基づいて意見を発表する場を設け、会社の方針に対する納得感を深める企画を実施。具体的には、部門ごとに現場の課題を挙げ、それを経営陣がその場でフィードバックする形式を採用。これにより、現場と経営の距離が縮まり参加者からのアンケートでも活発な意見が出てきました。
- スタートアップ企業のブレスト事例 少人数の社員全員が集まり、新製品のアイデアを出し合うセッションを実施しました。各自が3つのアイデアを事前に準備し、共有した上でグループ内で最も有望な案を決定。これが実際に新製品のコンセプトに採用され、社員の満足度と達成感が向上するきっかけとなりました。
- 製造業のプロセス改善ワークショップ 工場の現場スタッフと管理職が一堂に会し、製造プロセスの効率化を全員で議論。例えば、日々の作業で感じている改善点を付箋に書き出し、それをグループで共有して具体策を立案しました。この取り組みは、業務効率の向上とスタッフの士気向上につながりました。
- 教育機関の双方向イベント 教職員が学生のニーズを理解するためのセッションを実施。学生から事前に集めた質問を基にグループディスカッションを行い、その結果を教職員がまとめて次年度のカリキュラムに反映。この形式により、学生満足度が大幅に向上しました。
6. 双方向イベントで得られる効果
- 社員のモチベーション向上 双方向イベントでは、社員一人ひとりの意見が実際の施策や方針に反映される場を作ることが出来ます。。例えば、「今年度のプロジェクトテーマを決める投票」に参加してもらい、その結果が具体的な計画に組み込まれることで、社員が自分の存在価値を感じやすくなります。また、こうした取り組みは日常業務への意欲を高め、社員の定着率向上にもつながるはずです。
- 共感と一体感の醸成 社員同士が互いの考えや視点を共有することで、理解や共感が深まります。例えば、グループディスカッションで「部署間の課題」について意見を交換し合い、解決策を見出す場を設けることで、異なる部署間の連携が強化されます。その結果、会社全体の結束力が高まり、組織の一体感が強くなります。
- 業務の改善 現場の最前線で働く社員の意見が直接経営陣に届く仕組みを作ることで、業務プロセスの改善がスピード感をもって進めることが出来ます。例えば、製造現場のスタッフが具体的な課題を共有し、その場で改善案を議論することで、業務の効率化やコスト削減につながる実績が出ています。このような取り組みは、社員の知識や経験を経営に反映させる重要な役割を果たします。
7. 【まとめ】双方向型イベントで会社を変える
双方向型キックオフイベントは、社員が主体的に関われる環境を提供することで、企業文化の改善や組織力の向上をもたらします。初めて企画する際は、簡単なアイデアから取り入れ、徐々に工夫を増やしていきましょう。
株式会社GROWSでは、双方向型イベントの企画・運営を全面的にサポートしています。次回のキックオフイベントを成功させるために、ぜひご相談ください!
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