社内イベントは開催して終わりではない!イベントの価値と効果検証で無駄を防ぐ方法とは

社内イベントは、社員同士の交流やモチベーションの向上、企業文化の醸成など、多くの価値をもたらします。

しかし、その価値を可視化することは難しく、イベントが”開催して終わり”になってしまうケースも少なくありません。これでは、せっかくのコストや労力が無駄になり、真の価値を見逃してしまいます。この記事では、社内イベントの効果検証を行う重要性と具体的な方法について解説していきます。

社内イベントが「やりっぱなし」になりがちな理由

多くの企業では、社内イベントを成功させるために多大な時間やコストを費やしているかと思います。

イベント終了後に効果検証が行われず、次回の企画に活かす仕組みが整っていない場合、せっかくの取り組みが最大限の成果を上げることがでていないケースもあります。

その背景には、以下のような要因が挙げられます。

  1. イベント終了後の疲労感や業務の優先度の問題、さらに担当者の忙しさから、振り返りの時間が確保できない。
  2. 効果測定の具体的な方法が分からず、「どのような指標で成果を評価すれば良いのか」が不明確。
  3. イベントを行うこと自体が目的化し、目標達成の視点が欠けている。

こうした問題を解決するためには、まずイベントの目的と目標を事前に明確に設定し、その成果を正しく評価できる仕組み(アンケートなど)を構築することが重要です。

 

社内イベントが企業にもたらす価値とは?

社内イベントには、多くのメリットがありますが、それを十分に実感し、次回以降の企画に活かすためには効果検証が不可欠です。以下に、社内イベントが企業にもたらす具体的な価値について解説していきます。

①従業員満足度の向上

普段の業務では得られないコミュニケーションやインプットの場とすることで、社員は気持ちを新たにし、会社へのロイヤルティを高めるきっかけになります。。例えば、楽しい企画や魅力的なスピーチがあれば、イベントが従業員の心に残り、会社への愛着が強まっていきます。

②コミュニケーションの促進

異なる部署や役職の壁を超えた交流の場を作ることで、普段接点のないメンバー同士の信頼関係が構築されます。これにより、日常業務においても連携がスムーズになり、チーム力の向上が期待できます。特に近年オンラインでの仕事が増えた関係もあり、日々のコミュニケーションがオンライン化しました。そのためオフラインでのイベントのコミュニケーションは見直されつつあります。

③企業文化の醸成

イベントを通じて会社のビジョンや理念を再認識する機会を作ることで、社員全員が同じ目標に向かって進むための基盤が整います。例えば、創立記念イベントや表彰式では、会社の歩みや成果を共有し、団結感を高める効果があります。

④採用活動

イベント文化の充実した企業は求職者からの評価が高まり、優秀な人材を惹きつける力を持つことができます。特に、SNSや口コミを通じてイベントの様子が伝わると、企業の魅力が広く認知されるでしょう。

これらの価値を確実に実現するためには、イベントの目的や目標が達成されたかどうかをしっかりと検証し、データに基づいて次回の企画に反映することが必要です。効果的な検証を行うことで、社内イベントは単なる娯楽ではなく、企業成長の重要な要素となります。

「開催して終わり」が与えてしまう影響

社内イベントの効果検証を怠ると、どのようなことが起こるのでしょうか?

イベントの効果検証を怠ると、いくつかのリスクが生じてきやすくなります。まずは、次回のイベントの質が向上しないという分かりやすい現象が起こります。成功した要因や失敗の原因が明らかにならなければ、同じような課題を繰り返す可能性が高まってしまいます。

たとえば、参加者の満足度が低かった場合、その理由が把握できていないと、次回のイベントでも似たような不満が発生する可能性は高まってしまいます。

また、経営陣に対してイベントの価値を説明できないという現象も起こるかもしれません。ある日突然社長に「この前のイベント価値あったのか?」と聞かれます。その時に、そのイベントが会社にどのような成果をもたらしたのかを具体的に示せないと、経営陣からの信頼を得られず、次回の予算が削減され、イベントの規模が縮小したり企画実現が難しくなる可能性があります。これでは、継続的なイベント運営が難しくなるだけでなく、社内全体でのイベントの重要性が軽視される可能性すらあります。最悪のケースとしては、企画中止に陥ることもあります。

ただ最も怖いものは社員からの信頼を失ってしまう事です。参加者の意見が十分に反映されない場合、イベントが形式的なものと受け取られ、社員の参加意欲はどんどん低下していく傾向があります。アンケートの回答率が下がったり、アンケート内容に変化が出てきたりと数値上も変化が発生します。結果的にイベントは従業員との信頼関係を深めるための貴重な機会ですが、適切な振り返りや改善が行われなければ、逆効果になりかねません。

このような事態を防ぐためには、効果検証を適切に行い、イベントの成果を明確に把握することが欠かせません。検証結果を活用して次回のイベントに反映することで、質の向上と継続的な成功を目指すことができていきます。

イベント効果を最大化するために必要な準備とは?

イベントの効果を最大化するためには、最初に明確な目標を設定をしていきましょう。目的が曖昧なままでは、成果を具体的に測定することができず、効果検証も形だけのものになってしまいます。そのため、目標を設定する際には「SMARTの法則」を活用すると良いdせう。

SMARTの法則とは、目標が具体的で測定可能、かつ達成可能であり、目的に関連していて、期限が明確に設定されていることを意味しています。

例えば、「イベント参加者の満足度をアンケートで80%以上にする」といった具体的な数値目標や、「異なる部署間の交流を促進し、半年以内にコラボプロジェクトが3件実現する」といった期限付きの成果目標がこれに該当します。

こうした目標を設定することで、イベントの進行中や終了後に成果を評価しやすくなるだけでなく、担当者全員が共通の指針を持つことができます。これにより、イベントの方向性が明確になり、成功の可能性は高まっていきます。また、目標達成に向けた具体的なプロセスを事前に計画することで、イベント全体の準備や運営がスムーズに進むことも期待できます。

社内イベントの効果検証の方法

効果検証を実現するには、まず正確なデータ収集を行っていきましょう。データ収集を通じて、イベントの成果や課題を具体的に把握することで、次の一歩を確実に計画できます。イベント後すぐに実施できる方法として、アンケート調査があります。

アンケートは参加者の感想や満足度を直接知るための重要な手段であり、「イベントで得られた学びや感動は何か」「改善が必要と感じた点はどこか」などの質問を通じて、具体的なフィードバックを収集します。特にオンラインツールを活用すれば回答の集計もスムーズに行えるため、結果を迅速に反映することが可能です。

次に、イベント参加率の測定も重要な指標となっていきます。参加予定者の中でどれだけの人が実際に参加したかを把握することで、イベントの訴求力を評価できます。

さらに、単なる参加数だけでなく、どの層の社員が参加したかや、参加者の属性を分析することで、今後のターゲット設定に活用できます。参加が自由参加の場合には特に重要なポイントになっていきます。

また、イベント後の行動データの分析にもチャレンジできると良いかもしれません。

例えば、社員同士のコミュニケーション頻度が増えたとか、新しいプロジェクトが始まったとかなど、イベントが業務や関係性に与えた影響を具体的に測定します。デジタルツールを活用すれば、Slackのやり取りやメールの送信数など、数値として可視化できる指標を収集できます。こうしたデータは、イベントの目に見えない効果を評価するうえで非常に貴重です。データ収集を適切に行うことで、イベントの成功を明確に証明し、次回に繋がる確かな基盤を作ることができます。

効果検証を継続的に行うための仕組み作り

効果検証は一度きりで終わらせるべきではなく、継続的に行っていくことが必要です。

これにより、イベントの成果を正確に把握し、さらに良いイベントを企画するための基盤を築くことができます。具体的な手段としては、まず定例的な報告会は実施していきましょう。どのような会議体でもよいので、開催結果に関してレビューする場面を持ち、関係各所からのフィードバックをもらっていくことはとても重要です。イベントの良し悪し以外にも、社内に活動を認知していくという効果もあります。敢えて大きな会議で報告していくという事も社内においてもとても大切なパフォーマンスともいえます。

PDCAサイクルを意識し、活用することも効果的です。これはPlan(計画)、Do(実行)、Check(検証)、Act(改善)の4段階を繰り返すプロセスで、

今後のイベント運営においても非常に役立ちます。たとえば、次回のイベントを計画する際には、前回の検証結果を基に目標を設定し、それを達成するための具体的なプランを計画していきましょう。そして、実行後に得られたデータを再度分析し、次の改善点を導き出します。

このようにして、常に前回の成果を超えるイベントを目指す姿勢が、企業全体の成長にもつながるのです。

このようなPDCAの仕組みを取り入れることで、イベントは単なる一過性の行事ではなく、継続的な価値を生む重要な施策となていきます。

効果検証結果の社内共有で得られるメリット

検証結果を経営陣や社員全員と共有することは、単にイベントの成果を報告するだけでなく、会社全体の成長にも大きく寄与ていきます。実際継続的に社内イベントを開催している企業の多くは継続的な視点で成長していることが多く、業績向上に起因している可能性は多くあります。

おそらくネット上などに検索で出てくる事例などの会社は、社内イベントを積極的に取り入れ、事業活動の一環として設計していることが明確です。

特に経営陣に対しては、具体的な数値やデータを基にした成果を示すことで、イベントが会社の目標達成にどう貢献したのかを明確に伝えることができまし、これにより、次回の予算確保やさらなるサポートが得やすくなり、経営層からの信頼を深めることが可能です。

まとめ

社内イベントは”開催して終わり”ではなく、効果検証を通じてその価値を最大化することが成功の鍵となります。効果検証を丁寧に行うことで、イベントに投じたコストや労力を無駄にすることなく、次回以降の企画に活かすことが可能です。また、これにより、より良い企業文化の醸成や社員満足度の向上という長期的な成果が期待できます。

社内イベントの効果を最大限に引き出し、持続可能な成長につなげるためには、プロのサポートが重要です。株式会社GROWSでは、イベントの企画から効果検証まで一貫してお手伝いします。ぜひお気軽にご相談ください。

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