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キックオフのワークショップは何をする?社員を巻き込む企画10選
新年度や新しい期のスタートに合わせて開催されるキックオフでは、経営方針や事業計画、新しいビジョン、今期の重点施策など、会社として社員に伝えたい情報が数多くあります。そのため、経営陣や各部門責任者によるプレゼンテーションが中心になりやすく、気がつけば参加者が数時間にわたって話を聞き続ける構成になっていることも珍しくありません。
もちろん、会社の方向性を正しく共有することはキックオフの大きな目的です。ただし、情報を聞いたことと、それを自分の仕事に置き換えて理解したことは同じではありません。会社が掲げるビジョンや重点テーマを頭では理解していても、日々の業務の中でどのように行動すればよいのかまで整理できなければ、イベント当日の熱量は時間とともに薄れていきます。
そこで有効になるのが、参加者自身が考え、意見を交換し、何らかのアウトプットをつくるワークショップです。
キックオフにおけるワークショップは、単純に参加型コンテンツを増やすためのものではありません。会社から発信されたメッセージを、社員一人ひとりの仕事やチームの行動につなげるための時間として設計することに意味があります。参加者が自分の言葉で考え、周囲の社員と意見を交わすことで、キックオフは「説明を受ける場」から「新しい期を自分たちで始める場」へ変わっていきます。
この記事では、社内イベントの企画・制作を行っているGROWSの視点から、キックオフで実施しやすいワークショップを10案紹介します。企画そのものだけではなく、それぞれがどのような目的に向いているのか、どのように進めれば参加者を巻き込みやすいのか、大人数で実施する場合に何を意識すべきなのかまで具体的に解説していきます。
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1.キックオフにワークショップを入れる意味
キックオフでは、会社から社員へ情報を伝える時間がどうしても多くなります。経営陣から今期の方針を発表し、各事業部が目標を共有し、新しい組織体制や重点施策を説明するとなれば、それだけでも相当な情報量になります。
問題は、その情報を受け取った社員が、自分の仕事とのつながりまで整理できるとは限らないことです。
例えば、会社として「顧客価値を高める」「挑戦する組織になる」「部門間連携を強化する」といった方針を掲げたとしても、その言葉が社員の日常業務に落ちていなければ、具体的な行動にはつながりにくくなります。そこで、一方的な情報共有のあとに、自分なりに考える時間や、他の社員の意見を聞く時間を組み込むことで、抽象度の高いメッセージを現場の言葉に置き換えていきます。
ワークショップを行うことで得られる効果は、単なる理解促進だけではありません。普段関わる機会の少ない社員同士が意見を交換すれば部署間交流になりますし、チームごとに今期の行動を考えれば一体感の醸成にもつながります。組織統合後のキックオフであれば、お互いの価値観や考え方を知る機会としても活用できます。
つまり、ワークショップは単独のコンテンツとして考えるよりも、キックオフで発信された内容を参加者の中に定着させるための橋渡しとして考えると、その役割が分かりやすくなります。
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2.企画を決める前に「何を持ち帰ってほしいか」を整理する
キックオフの企画を考えていると、どうしても「面白いワークショップを探そう」という発想から入りがちです。しかし、最初に決めるべきなのはワークの内容ではなく、イベント終了後に参加者がどのような状態になっていてほしいのかということです。
新しいビジョンを発表するキックオフであれば、自分の仕事とビジョンの関係を理解できている状態を目指すことになるでしょう。事業計画の共有が中心であれば、会社として今期どこに力を入れるのかを理解し、自部署での優先順位を考えられることが重要になります。一方、組織再編や会社統合後のキックオフでは、方針理解以上に、社員同士の心理的な距離を縮めることが優先される場合もあります。
目的を整理すると、ワークショップの選び方は大きく変わります。
| キックオフの目的 | ワークショップで目指したい状態 |
|---|---|
| ビジョン浸透 | ビジョンと自分の仕事の関係を説明できる |
| 方針理解 | 今期の優先事項を自部署の業務に置き換えられる |
| チームビルディング | メンバー同士の考え方や価値観を知っている |
| 部署間交流 | 他部署の視点や役割への理解が深まっている |
| 行動変容 | 明日から取り組むことが具体化されている |
| 組織統合 | 共通の目標や価値観について話せている |
ここを曖昧にしたまま企画を選ぶと、当日は盛り上がっても、キックオフ全体の目的とはつながらないワークショップになりやすくなります。
参加人数や所要時間、会場条件ももちろん重要ですが、その前に「この30分で参加者に何を考えてもらうのか」を決めることが、ワークショップ設計の出発点です。
3.キックオフでできるワークショップ10選
ここからは、キックオフに取り入れやすいワークショップを10案紹介します。それぞれ目的や使いどころが異なるため、そのまま実施するのではなく、自社のビジョンや事業方針、参加者構成に合わせて問いやアウトプットを調整すると、より意味のある企画になります。
① ビジョンを仕事につなげる「自分ゴト化ワーク」
新しいビジョンや経営方針を発表するキックオフで取り入れやすいのが、自分ゴト化を目的としたワークです。
ビジョンは全社共通の言葉ですが、営業、開発、管理部門、店舗、現場など、それぞれの立場によって実現の仕方は異なります。そこで、発表された内容を聞いた直後に、自分の担当業務とビジョンの接点を一度整理してもらいます。
進め方としては、まず個人で考える時間を設け、その後テーブル内で共有する形が使いやすいでしょう。いきなりグループディスカッションを始めるよりも、最初に自分自身の考えを整理しておくことで、発言量の多い人だけに議論が引っ張られにくくなります。
各自の考えを共有した後は、チームとして今期特に意識したい行動や取り組みを一つにまとめることもできます。そうすることで、会社が掲げた大きな言葉が、現場での具体的な行動へ少しずつ変換されていきます。
ビジョンを覚えてもらうことよりも、ビジョンを判断基準として使える状態をつくることが、このワークの狙いです。
② 数年後の会社を描く「未来新聞」
未来新聞は、3年後や5年後に会社が目指していた状態を実現したという前提で、その未来を新聞記事としてまとめるワークショップです。
最初に未来の日付を設定し、その時点で会社がどのようなニュースで取り上げられているのかを考えます。業界でどのような存在になっているのか、新しいサービスがどのような価値を生んでいるのか、社員はどんな働き方をしているのかなど、複数の視点から未来を具体化していきます。
この企画の良いところは、未来を考えるだけで終わらない点です。理想の姿がある程度見えてくると、次に「そこへ到達するまでに何が変わったのか」「どのような取り組みが成功につながったのか」という話に進みやすくなります。
新しいビジョンや中期経営計画は、どうしても抽象的な言葉になりがちですが、未来の出来事として表現してみることで、参加者同士が同じ景色を思い描きやすくなります。
また、チームごとに異なる未来新聞が完成するため、最後に会場内へ掲示し、他チームの考えを見てもらう方法もおすすめです。自分のテーブルだけでは出なかった視点に触れられるため、全体共有まで含めて一つのワークショップとして設計できます。
③ 理想の会社像を可視化する「未来マップ」
未来新聞が文章を中心に未来を描くワークだとすれば、未来マップはキーワード、付箋、図、イラストなどを使いながら、理想の会社像を一枚のビジュアルとしてまとめていく企画です。
模造紙や大型パネルの中央に数年後の会社像を置き、その周囲に「顧客」「商品・サービス」「働き方」「組織」「社会への価値」などのテーマを設定します。参加者は各テーマについて意見を出しながら、未来の状態を一枚のマップへ整理していきます。
文章だけで議論すると、言葉の定義に引っ張られてしまうことがありますが、ビジュアル化することで「こんな会社になっていたい」というイメージを共有しやすくなります。参加者が実際に付箋を貼ったり、キーワードを書き込んだりするため、手を動かしながら参加できることも特徴です。
完成したマップは、その場で発表するだけでなく、社内掲示やイントラへの掲載など、イベント後にも活用できます。キックオフ当日に生まれた考えを残したい場合にも相性の良い企画です。
④ 方針を行動へ変える「アクションワーク」
会社から発表された方針を、チームや個人の具体的な行動まで落とし込むことを目的としたワークです。
例えば、今期の重点方針として顧客体験の向上が掲げられている場合、その言葉をそのまま議論するのではなく、自部署の業務の中で変えられること、すぐに始められること、これまで取り組めていなかったことなどへ分解して考えていきます。
ここで注意したいのは、会社に対する要望を挙げる場にしないことです。仕組みや制度の改善提案も大切ですが、キックオフのワークショップとして行うのであれば、参加者自身が行動の主体となる問いを設計したほうが、その後の仕事につながりやすくなります。
最終的には、チーム内で出た意見を「今期、まず取り組むこと」という形で1〜3個程度に絞ります。経営方針発表の直後にこのワークを組み込むと、参加者が発表内容を忘れないうちに自分たちの仕事へ置き換えられるため、プログラム全体にも自然な流れが生まれます。
⑤ チームの約束をつくる「行動宣言」
キックオフの最後に、各チームが今期大切にしたい行動を一つの言葉としてまとめる企画です。
行動宣言というと、力強いスローガンを作ることに意識が向きがちですが、大切なのは表現の格好良さではありません。イベント終了後にチーム内で思い出し、仕事の中で実際に使える内容になっていることのほうが重要です。
そのため、宣言を考える前に、今期の目標を達成するために必要な行動や、自分たちのチームで変えたいことについて話し合う時間を設けます。その議論を踏まえたうえで言葉を一つにまとめると、単なるキャッチコピーではなく、チーム自身が納得して決めた約束になります。
完成した宣言は、全チームが短く発表してもよいですし、会場内に並べて掲示する方法もあります。後日、オフィスや社内イントラで再掲すれば、キックオフ当日だけで終わらせない仕掛けにもなります。
⑥ 価値観への理解を深める「バリューカードワーク」
企業理念やバリュー、行動指針を社員に浸透させたい場合には、それらをカード化して対話の材料にする方法があります。
例えば複数の行動指針がある会社であれば、今の自分にとって最も大切なもの、現在のチームに必要なもの、今期特に意識したいものなど、テーマを変えながらカードを選んでもらいます。
このワークで重要なのは、何を選んだかよりも、その理由を共有することです。
同じ会社で働き、同じバリューを見ていても、仕事上の経験や役割によって言葉の受け止め方は変わります。その違いを知ることで、理念や行動指針を単なる社内用語としてではなく、実際の仕事の中でどのように捉えるかを考えるきっかけになります。
新しいバリューを発表するキックオフだけでなく、既存の行動指針を改めて浸透させたい場合にも使いやすく、チームビルディングと理念浸透を同時に進められる点が特徴です。
⑦ 会話の土台をつくる「共通点探し」
部署や拠点を越えて社員が集まるキックオフでは、本題のワークショップに入る前に、話しやすい空気をつくることも重要です。
そこで使いやすいのが、テーブル内のメンバー全員に共通することを制限時間内に探す「共通点探し」です。
内容は仕事に限定する必要はなく、趣味、出身地、食べ物、休日の過ごし方など、話しやすいテーマから始めます。共通点を探す過程では自然に質問が生まれるため、初対面に近いメンバー同士でも会話を始めやすくなります。
この企画単体でキックオフの目的を達成するわけではありませんが、その後に行うビジョンワークや課題解決ワークの質を高める役割があります。特に部署混合のテーブル構成にしている場合、冒頭の数分で関係性をつくっておくことで、後半の意見交換がかなり進めやすくなります。
⑧ 部署を越えて考える「会社の課題解決ワーク」
営業、開発、管理、企画、店舗、現場など、普段異なる立場で働いている社員を一つのチームにして、会社全体のテーマについて考えるワークショップです。
部署が違えば、同じ会社にいても日常的に見ている情報は大きく異なります。営業には見えていて開発には見えにくい課題もあれば、現場では当たり前になっている困りごとを本部が知らないこともあります。
そこで、顧客からより選ばれるために必要なこと、社内連携を良くする方法、今後の成長に向けて改善したいことなど、部署横断で考える価値のあるテーマを設定します。
このワークでは、必ずしも一つの正解を出す必要はありません。むしろ、自部署以外の社員がどのような視点で会社を見ているのかを知ること自体に大きな価値があります。
キックオフ後の部署間連携を促したい場合や、全社的な課題について社員自身にも考えてほしい場合に適した企画です。
⑨ 未来から逆算する「ロードマップワーク」
中期経営計画や長期ビジョンを発表するキックオフでは、未来から現在へ逆算して考えるロードマップワークが使いやすくなります。
最初に数年後の理想的な状態を設定し、その時点に到達するために3年後、1年後、今期にどのような状態をつくる必要があるかを順番に整理していきます。
未来のゴールだけを示されても、参加者にとっては距離が遠く感じられることがあります。しかし、数年後から段階的に戻ってくることで、長期的な目標と今期の業務との関係が見えやすくなります。
この企画では、単に年表を埋めるのではなく、それぞれの時点で「何ができていれば次の段階へ進めるのか」を考えてもらうことが重要です。そうすることで、中期計画を数字やスローガンとして理解するだけではなく、自分たちが参加するプロセスとして捉えやすくなります。
⑩ 個人の行動を残す「My ACTION CARD」
ワークショップ全体の最後に、一人ひとりが今期の行動をカードへ記入する方法です。
チームで活発に意見交換ができても、最後に自分自身の行動へ落とし込まなければ、イベント終了後に具体的な変化が生まれないことがあります。そこで、キックオフで聞いたこと、考えたこと、周囲から得た気づきを踏まえ、自分が実際に取り組む内容を一つに絞ります。
重要なのは、立派な目標を書くことではなく、本人が日常の中で思い出せる内容にすることです。
カード自体も単なる記入用紙ではなく、裏面に新しいビジョンやキックオフのキービジュアルをデザインすることで、イベント後も残るツールにできます。デスクに置いてもらったり、1か月後のミーティングで再確認したりすれば、当日のワークショップをその後の仕事へつなげやすくなります。

4.目的に合わせてワークショップを選ぶ
10種類のワークショップを紹介しましたが、たくさん実施すればよいわけではありません。むしろ、一つのキックオフに多くの企画を詰め込むより、その日の目的に最も合うものを選び、十分に考えられる時間を確保したほうが参加者の納得感は高くなります。
目的ごとの相性を整理すると、次のようになります。
| キックオフの目的 | おすすめのワークショップ |
|---|---|
| 新ビジョンを浸透させたい | 自分ゴト化ワーク・未来新聞 |
| 会社の未来像を共有したい | 未来新聞・未来マップ |
| 行動につなげたい | アクションワーク・My ACTION CARD |
| チームの一体感を高めたい | 行動宣言・バリューカード |
| 部署間交流を増やしたい | 共通点探し・課題解決ワーク |
| 中期計画を理解してほしい | ロードマップワーク |
| 組織統合後の関係をつくりたい | 未来マップ・バリューカード |
| 本題前に会話しやすくしたい | 共通点探し |
複数の企画を組み合わせる場合にも、順番には意味を持たせたいところです。例えば、部署混合チームでいきなり未来について議論するより、最初に共通点探しを入れて会話の土台をつくり、その後に未来新聞へ進み、最後に個人のACTION CARDへ落とすほうが自然な流れになります。
企画の数ではなく、参加者の意識が「話しやすくなる」「考える」「共有する」「自分の行動を決める」とどのように変化していくかを設計することが、キックオフ全体の完成度を高めます。

5.100人、300人、500人でもワークショップは実施できる
全社キックオフの規模が大きくなると、ワークショップを実施すること自体に不安を感じる担当者もいると思います。数百人を一斉に動かすとなると、説明が伝わらない、時間通りに進まない、発表だけで終わってしまうといった問題を想像しやすいからです。
ただし、大人数であっても、全員を一つの議論に参加させる必要はありません。5〜8名程度のテーブル単位に分け、全チームが同じテーマについて同時に話す形にすれば、300名、500名規模でも十分に実施できます。
例えば480名なら、6名ずつで80テーブルに分けることができます。進行役は会場全体に共通の設問を出し、各テーブルで一定時間話し合ってもらいます。その後、数チームだけ代表発表を行い、他の意見はワークシートやデジタルツールで回収する方法を取れば、全員を壇上に上げなくても参加した実感をつくれます。
大人数になるほど重要になるのは、企画の面白さよりも分かりやすさです。
何を考えるのか、どこへ記入するのか、何分話すのか、次に何をするのか。この情報が会場のどこにいても理解できるよう、スクリーンやワークシート上に明確に表示しておく必要があります。
また、設問を複雑にしすぎないことも大切です。説明を聞き逃しただけで参加できなくなる企画では、人数が増えるほど取り残される参加者も増えてしまいます。
大人数のワークショップでは、全員を細かく管理することよりも、会場にいる全員が同じタイミングで次にやることを理解できる状態をつくることが運営上の重要なポイントになります。
6.キックオフのワークショップを成功させる5つのポイント
どれだけ良い企画を用意しても、キックオフ全体の流れから切り離されていれば、参加者にとっては突然始まった別のコンテンツに見えてしまいます。ワークショップを成功させるには、企画内容だけでなく、その前後も含めた設計が必要です。
経営方針発表から自然につなげる
最も意識したいのは、直前のプログラムとのつながりです。
経営陣から新しいビジョンが発表された後であれば、その内容を受けて未来を描くワークへ進む。今期の重点方針が共有されたのであれば、自部署でできることを考えるアクションワークへつなげる。このように、参加者が「なぜ今このワークをやるのか」を理解できる構成にすると、取り組む姿勢も変わります。
キックオフ全体を一本のストーリーとして考え、プレゼンテーションとワークショップを別々の企画にしないことが重要です。
設問を増やしすぎない
せっかくワークショップの時間を確保すると、さまざまなことを考えてもらいたくなります。しかし、30分の中で多くのテーマを扱えば、一つひとつの議論はどうしても浅くなります。
特に大人数の場合は、質問を増やすよりも中心となる問いを一つか二つに絞り、その問いについて考える時間を十分に取るほうが効果的です。
一つの問いから参加者同士の会話が広がり、考え方の違いまで共有できたほうが、設問を何個もこなすよりも印象に残るワークショップになります。
個人で考える時間を先に入れる
グループワークでは、発言が得意な人の意見を中心に議論が進んでしまうことがあります。その状態を避けるために、最初に数分だけ個人で考える時間を入れておくと、それぞれが自分の意見を持った状態で話し合いに参加できます。
個人で整理した後にテーブル内で共有し、最後にチームの意見としてまとめる。この順番にするだけでも、参加者全員が関わりやすくなります。
意見の数を増やすこと以上に、普段あまり発言しない社員にも考える機会をつくることが大切です。
アウトプットを残す
その場で良い議論ができても、何も残さなければ時間とともに内容は薄れていきます。
未来新聞や未来マップのように形そのものが残る企画でなくても、ワークシート、カード、チーム宣言、写真、デジタル投稿など、後から見返せるものを一つ残しておくと、その後の社内コミュニケーションに活用できます。
イベント後に社内イントラで紹介したり、オフィスに掲示したりするだけでも、キックオフ当日に考えたことを思い出すきっかけになります。
イベント後まで設計する
ワークショップの価値は、当日の盛り上がりだけで判断するものではありません。
ACTION CARDを書いたのであれば、1か月後に振り返る機会をつくる。チームで行動宣言を決めたのであれば、定例会議で一度確認する。未来新聞を作ったのであれば、半年後にどこまで近づいているかを見直してみる。
イベントの中で生まれた言葉やアイデアを、その後の仕事でも使う仕掛けがあることで、キックオフは一日限りのイベントではなくなります。
7.キックオフを「聞いて終わる場」ではなく、新しい行動が始まる場にする
キックオフでワークショップを行う意味は、参加型の時間をつくることそのものではありません。
会社から発信されたメッセージを聞き、その内容について自分なりに考え、周囲の社員と意見を交わす。そのプロセスを通じて、参加者が会社の方針を自分の仕事と結びつけていくことに意味があります。
キックオフ当日に会場が盛り上がり、大きな拍手が起こることももちろん大切です。しかし、イベントとして本当に目指したいのは、その先にある変化ではないでしょうか。
翌日から新しいビジョンを少し意識して仕事をするようになる。これまで接点のなかった部署の社員へ声をかけてみる。チームで決めたことを実際に一つ始めてみる。そうした行動が生まれて初めて、キックオフで共有したメッセージが仕事の中へ入っていきます。
その意味では、ワークショップはキックオフの中にある一つの企画ではなく、イベント当日とその後の仕事をつなぐための重要な仕掛けです。
GROWSでは、全社キックオフをはじめ、社員総会、表彰式、周年イベントなど、さまざまな社内イベントの企画・制作・運営を行っています。ワークショップについても単体の企画をご提案するのではなく、会社が伝えたいメッセージ、参加人数、会場条件、当日のプログラムを踏まえたうえで、キックオフ全体の流れの中に組み込んでいきます。
社員を巻き込みたいからワークショップを入れるのではなく、社員が新しい期を自分たちで始められる状態をつくるために、どんな時間が必要なのかを考える。
その視点から設計すると、キックオフのワークショップはもっと意味のあるものになります。

よくある質問
Q1.キックオフではどんなワークショップがおすすめですか?
目的によって適した企画は変わります。新しいビジョンを浸透させたい場合は自分ゴト化ワークや未来新聞、チームビルディングであればバリューカードや共通点探し、行動変容までつなげたい場合はアクションワークやMy ACTION CARDなどが取り入れやすいでしょう。
Q2.キックオフのワークショップは何分くらい必要ですか?
簡単なアイスブレイクであれば10〜15分程度でも実施できますが、個人で考える時間とグループでの意見交換、アウトプットまで行う場合は30〜60分程度を確保したほうが進めやすくなります。限られた時間で多くの設問を扱うより、一つのテーマについてしっかり考えられる時間を設けることが重要です。
Q3.100人以上でもワークショップはできますか?
実施できます。5〜8名程度のテーブルに分け、会場全体へ同じ設問を提示する方法で進行すれば、大人数でも全員が同時に参加できます。人数が多くなるほど、ルールを単純にし、スクリーン上で手順や残り時間を明確に表示することが重要です。
Q4.500人規模でもワークショップを実施できますか?
500人規模でも可能です。6名程度のテーブルに分ければ80前後のチームになるため、各チームが同時に議論する方式を取れば運営できます。全チームに発表してもらう必要はなく、代表チームのみ登壇し、それ以外の意見はワークシートやデジタルツールで回収する方法もあります。
Q5.ビジョン浸透にはどのワークショップが向いていますか?
ビジョンと自分の仕事とのつながりを考える自分ゴト化ワークや、数年後の理想的な会社像を描く未来新聞、未来マップなどが向いています。ビジョンの言葉を覚えてもらうことより、その言葉を日常の仕事でどのように実現するかまで考えてもらうことがポイントです。
Q6.ワークショップは経営方針発表の前と後、どちらがよいですか?
経営方針やビジョンの内容を材料にして考えるワークであれば、基本的には発表後に配置したほうが自然です。経営陣から発信された内容が参加者の中に残っているうちに、自分の仕事やチームの行動へ置き換えることで、キックオフ全体にも一貫した流れをつくることができます。
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