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社内イベントで「会社らしさを出したい」と言われたとき、僕たちは何を探しているのか

各企業様と企画MTGを行っていると。「会社らしさ」というWordが出ることがあります。僕らは外部の協力会社になるので、この「○○らしさ」の理解が最初は難しく、このらしさを理解することから始まることが多くあります。

皆さんの会社でも「○○らしさ」というWordが出てくることがありませんか?このらしさとは、色やロゴマークなどではなく、会社からしみだしてくる文化や風土みたいなものと解釈しています。つまり、僕らは各企業様のブランディングされたイメージではなく、「いつもに目を向けます」

日常の中に、この「らしさ」というものは潜んでいるらしい。そんな信念の基企画を考えています。

ある会社の「らしさ」を感じた瞬間

毎年、1年に1回の社内表彰式をサポートさせていただいている企業様があります。もう何年もご一緒させていただいており、僕自身も多くの社員様の顔やお名前も理解させていただいています。

こちらの企業様の「らしさ」を感じるが実はたくさんあります。この会社の社員様はいつもとにかく元気で前向きです。いろいろな場面があると思いますが、とにかくみんなが明るい。これはとてつもないことだと思います。また本気で楽しもうとしていたり、盛り上げようと思っていたり、みんなで良いものを作り上げようという雰囲気が、僕にも伝わってきます。出会う一人一人の人たちがとにかく素敵です。

愚痴とか聞いたことがないくらい、みんな前向きです。結果、表彰式は多くの方に参加いただき楽しんでいただけています。文化ってこういうことを言うんだなという事を改めて学ばせていただいています。そして、この世界観を他の企業にも届けたいなぁと思う自分もいたりします。やはり成長している企業の元気よさや勢いを感じる皆さんと接する企画があることは本当に感謝しています。

この溢れ出るくらいの世界観が、「らしさ」と呼ぶような気がします。皆さんの会社はどうですか?

僕らが捜すのは、「会社の中の普通」

企業における社内表彰式やキックオフイベントなどは、節目の企画です。節目という事は、前後連続している事業活動がある訳です。この連続した事業活動の中の一瞬を切り出してイベントという形で事業活動をサポートしています。

つまり、イベントというと非日常的に感じるかもしれませんが、実は「いつもの会社」の中にあります。このいつもの会社の普通をピックアップし、普通だから忘れてしまったり、気づきづらいものを形にして再認識してもらったり、改めて考える場としてもらうためにあると思っています。

なので、普段のことは置いておいて、社内イベントだけ盛り上げる。というのは結構難しい話でして、いつものコミュニケーションやいつもの関係性作りから社内イベントの成功が決まってくるとも取れます。好循環に乗っている企業は傾向としてこのサイクルが回ってきます。

社内イベントは、このサイクルを回すきっかけであり、起爆剤としての役割になってきます。

「らしさ」をイベントの企画や演出にどう表現していくか?

企画するときに大切にしていることとしては、やっぱり「らしさ」のセンターピンを狙うことだと思います。クライアント企業様のセンターピンは何なのか?この見極めが企画する上で一番大切になってきます。

このセンターピンとは、参加する誰しもが納得するような指針的なもので、誰もが理解できるものならなおさら良いです。例えば小売りや飲食企業であれば、お客様という言葉が最も近いかもしれません。お客様に近いエピソード、お客様にかかわるような企画を考えていくとよりセンターピンに近づいていきます。

そして、さらにセンターピンを狙いすましていくところとしては、「日常」です。つまり普通にどれだけスポットを当ててクローズアップできるかが社内イベントのにおいても超重要です。

今日の自分の仕事が明日の会社を作っているという気持ちになってもらうことが何より大切なので、日常との接続は欠かすことのできない要素です。

先日、ある企業様の企画で映像を作成させていただきました。店長に1日密着し、その店長の一挙手一投足をモニタリング、そこから何がポイントなのかを抽出していきました。店長にピンマイクを着けていただき、営業中にどんな情報を発信し、どんなコミュニケションを取っているのか。スタッフに話している口調は?など細かくモニタリングさせていただきました。

インタビューでは撮影することのできない、日常がそこにはありました。現場仕事ですのでいろいろなトラブルもありますし、口調がきつくなる時もありました。ただそれら含めてリアルであり、日常なのでそれも含めて企画に生かしていきます。参加している社員様からの感想も上々で現場感を感じていただくことができました。

日常を切り取り、わかりやすくリアリティを届ける。ここに「らしさ」が詰まっているという事を感じます。

外から見ているから気づける「らしさ」もある

僕らは外部のイベント会社なので、その会社で毎日働いているわけではありません。

当然、最初から企業文化を理解しているわけでもないですし、社員の皆さんにとって当たり前になっていることも知りません。

でも逆に、外から入っているからこそ「これってすごく御社らしいですよね」と気づけることがあります。

社員の皆さんからすると普通すぎて、何とも思っていないことです。

打ち合わせをしていて、役職に関係なくみんなが普通に意見を言っていたり、社長が社員の名前をすごくよく覚えていたり、イベント当日に社員の皆さんが率先して準備を手伝っていたり。

僕らからすると「この会社、こういうところが面白いな」と感じるのですが、当事者の皆さんに伝えると、

「え、これ普通じゃないんですか?」みたいな反応をされることがあります。

多分、そこなんだと思います。

本人たちが「これがうちの会社らしさです」と説明できるものだけが、らしさではない。

長い時間をかけて自然に出来上がった関係性だったり、働き方だったり、何気ない会話の中にも会社の特徴は出ています。

僕らは企画を考える時、そういうところを結構見ています。

資料だけでは分からないことの方が多いです。

他社で成功した企画を、そのまま持ってきても同じにはならない

社内イベントの相談をいただくと、「他社ではどんなことをやっていますか?」と聞かれることがあります。

もちろん事例はたくさんありますし、僕らも参考になる企画をご紹介します。

ただ、ある会社で大成功した企画を別の会社にそのまま持っていけば、同じように成功するかというと、そうではありません。

そこが社内イベントの面白いところでもあります。

例えば、社員同士の距離が近くて普段からコミュニケーションが活発な会社であれば、社員を前に出した企画はすごく盛り上がるかもしれません。

でも、違う文化を持っている企業で同じことをやると、社員にとって負担になってしまう可能性もあります。

逆に、普段は比較的落ち着いた会社だからこそ、年に一度のイベントで少しだけ普段と違う一面が見えることが、とても良い演出になるケースもあります。

結局、企画単体に「正解」があるわけではないんですよね。

その会社に合っているかどうか。

ここが一番大切です。

僕らもたくさんの事例を知っていますが、企画を考える時には、過去の成功事例をそのまま当てはめないように意識しています。

同じ表彰式でも、同じ周年イベントでも、会社が違えば答えは変わります。

「会社らしさ」は、無理につくるものではないと思う

今回このテーマを書きながら改めて思いましたが、会社らしさというのは、イベント会社が新しくつくるものではないと思っています。

もうすでに会社の中にあります。

僕らがやっているのは、その中から何かを見つけて、イベントという場で少し大きく見せているだけなのかもしれません。

普段は当たり前すぎて気づかなかったことを、映像にしてみる。

いつも一緒に働いている人の仕事を、改めて見てみる。

昔から会社で大事にされてきた言葉を、今の社員の仕事と重ねてみる。

そうすると、社員の皆さん自身が、

「確かに、うちの会社ってこういうところあるよね」

と気づいてくれることがあります。

僕は、この瞬間が結構好きです。

イベント会社から「御社らしさはこれです」と答えを押し付けるのではなく、参加した社員の皆さん自身が、自分たちの会社について何かを再発見する。

そこまでいくと、社内イベントを開催する意味も少し変わってくるように思います。

社内イベントは「自分たちの会社を見る時間」でもある

毎日仕事をしていると、自分の会社について改めて考える時間は意外と少ないものです。

目の前の仕事があって、数字があって、お客様がいて、日々がどんどん進んでいきます。

だからこそ、表彰式や周年イベント、キックオフのような節目には、一度立ち止まって自分たちの会社を見る時間があってもいいのではないでしょうか。

僕は社内イベントを、ただ楽しい一日をつくる仕事だとは思っていません。

もちろん楽しい方がいいですし、盛り上がった方がいい。

でも、その中で普段は見えていなかった人の頑張りを知ったり、自分たちが大切にしてきたものを改めて確認したり、「この会社ってこういう会社だったよな」と思える時間がつくれたら、それはすごく価値のあることだと思います。

会社らしさを出したい。

そう相談された時に、僕らが探しているのは特別な何かではありません。

むしろ、毎日の中にある普通のことです。

そこを丁寧に見ていくと、その会社にしかない面白いものが結構見つかります。

それをイベントという少し特別な場所に持ってきて、みんなで改めて見てみる。

僕は、そんな社内イベントが一番「その会社らしいイベント」になるのではないかなと思っています。

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このコラムを書いた人

株式会社GROWS 島田忍

株式会社GROWS 島田忍

株式会社GROWS代表。企業の周年イベントや社内表彰式、キックオフ、内定式など、インナーブランディングを軸としたイベントプロデュースを多数手がける。単なる「盛り上がり」で終わらせず、組織の想いをカタチにし、人と人をつなぐ企画づくりを信条に、現場第一でプロデュースを行っています。

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